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ジュートとの出会い
こんな貧しい国でも世界に誇る素材があることに驚いた!

第1回:山口絵理子氏(3/6ページ)

山口絵理子さん高田:昼間は日本の総合商社のダッカ事務所でスタッフとして勤務されていたんですよね。その時に、ジュートと出会ったんですね。

山口:事務所の所長に、中小企業フェスティバルに行って、商材を見つけて来い、といわれたんです。

高田:中小企業フェスティバルには、現地のいろんなモノが出展されるのですか?

山口:もう何でもでています。ボロボロのものから、とにかく何でも色々なモノがでます。

高田:そこでジュートでできたバックに出会ったんですね。ジュートが何かわからず、ご自分でその素材を調べられたそうですね?

山口:はい、ジュートを調べてみると、麻の一種で通常の直物の5~6倍の二酸化炭素を光合成の過程で吸収し、廃棄時には有毒なガスを一切ださない。そして何と粉砕すれば肥料として使用できる環境にとっても優しい素材さということがわかったんです。

高田:その時に「あっ、これでなんかできるのではないか?」、と、ピン!ときたのですか?

山口:その時は、単純に、こんな貧しい国でも世界に誇る素材があることに驚きました。自分の中では、途上国イコール素材も何もない国、という固定観念みたいなものがあったので。

その後、実際にジュート工場へ行って確かめてみると、これは日本では絶対にないもの、やはりこの国にはまだまだ隠された可能性があるんだな、と改めて思いました。

高田:何か、少しの光がぱーっと差し込んだ感じだったんですね?

山口:はい、そうなんです。(笑)

それで、「これは何かすごいことできますよ!」と事務所に戻り所長に伝えたんです。結局は事務所の意向と異なり取り上げてはもらえませんでしたが。

最初の仕事として、今の商品とは違うもう少し安いショッピングバックみたいなものを提案していました。日本にも出張し、取引先とやりとりして進めていた案件です。でも、そのバックは、やはりどうしても自分のポリシーとは異なるものでした。工場の人達は本当はもっと品質の高いバックがつくれるのに、そんな商品じゃなくていいではないか、と。

あと、工場にアメリカやヨーロッパからバイヤーさんが来て、よく怒鳴り散らしていました。それも常に疑問に感じていました。大企業は、いつも安くて大量にものを売ろうとしている。それは、貧しい国と豊かな国の幅を広げているだけ。本当はできること、高い技術を持った人達がいるが、それを上手く表現できていない。

それで、休み時間に工場の人に、「もうちょっと可愛いバックつくれる?」と自分で書いた簡単なスケッチを見せて聞いてみたんです。「まぁ、可能性はあるね(何とかできるかも)」との返答が戻ってきました。勤めていた商社の工場では絶対できないことなので、私の仕事として、作ってくれる工場を探そうと決めたんです。その時はまだ明確にマザーハウスなんて考えていませんでしたが。

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