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マザーハウスの経営者として
マザーハウスへの思い

第1回:山口絵理子氏(6/6ページ)

山口絵理子さん高田:毎回いろんな事件が起きたり、突発的なことが発生したりと、経営者として一日に決断しなくてはならないことは何個もあるはず。あまり迷ったり、悩んだりする暇もなく、やらなければならないことが山積みにあると思います。そんな中、どんな風に決断して、毎回切り抜けていっているんですか?

山口:まあ、最初は色々な人の意見を聞きます。でも、最終的に迷ったときは、私が成し遂げたい将来のビジョンを頭に描きます。 本当にリアルなマザーハウスをつくりたい、マザーハウスの店頭には素敵な商品がたくさん陳列している。そして、大都市の女性が持っているバックの中には、“Made in Bangladesh”の札がついている。大都市はそんな女性で溢れている。それに近づくためには、ビビってはいけないこともたくさんある。この理想のマザーハウスに近づくためには、どうするべきなのか? どっちを選択するべきか?などじっくり考えます。

あとは、自分の空間を創るようにしています。いつも会社の屋上で考え事をするんです。

高田:夜の星空を見ながら将来のビジョンを頭に描き、自分と向き合って考えているわけですね。

山口:まだ1年経ってないけれども、この1年弱の間に色々な変化がありました。ホントにたくさんの方々が、たくさんの立場で色々とアドバイスしていただきます。嬉しい反面、誰の意見を聞くべきか迷ったり、気を遣っちゃいます。全部聞いていたら体がもたないんです。

高田:いつも自分の目で確かめて、やってみて、自分で納得しないと進めない。進みたくないという思いがあるんですね?

山口:そうなんです。

高田:仕事をしていく中で、一番大切にしていること、これだけははずせないと思っていることはありますか?

山口:後悔はしたくない!ということですね。
いつも自分で決断したことは、後悔しない!、という思いで動いています。他人に後押しされて決断したことは、万が一失敗してしまった場合、結局その人を責めてしまうかもしれない・・・。だから、結局は自分で決断したことで進んでいきたいんです。

高田:山口さんの行動力、挑戦する姿、そして一度はじめたら、諦めずにとことんやる粘り強さ、ほんとに感心します。同じ年代の女性だけではなくて、中高年のサラリーマンの方々も圧倒されるのではないでしょうか。

2007年 これからのマザーハウス
3つのチャレンジ!

高田:今後のマザーハウスの展開を教えていただけますか。

山口:1年目は、バック屋さんとしては新入生で、全てが勉強でした。小売って、こういうことなの?とか、バック業界はすごくコンサバなんだな、とか、職人さんの気質を含めて全く知しらないことばかりだった。このように2006年で勉強したことを今年に活かしたいです。

柔道をやっていた時も直感で感じることがよくあったのですが、何か直感的に2007年は勝負しなくてはいけない、勝負の年!と感じたんです。

先月バングラディッシュに行って、工場での工程を見ていて改めて感じました。去年はやはり生産体制が不安定だった。でも、2007年は120%の力で、リソースもどんどんつぎ込んで、やれることは全てやる、と。

その1つが、2007年はショップをだすこと。営業の卸先で、5割だ、6割だとか言われて交渉はしたくない。それよりも、もっともっと一人一人のお客様声を直接聞きながら対応できる場所が欲しい。

もう1つが、海外進出。アメリカにサポーターがいるので、4月にボストンに行く予定です。海外にこのような土壌が多くあるのは感じていました。日本のバック屋さんで、海外に進出している、国際的な視点をもっているところはないんです。そのために今後は英語のコンテンツも充実させていく予定です。

あともう一つは人材。ウェブツールや広告を担当するデザイナーさんに入社していただきました。現地のパートナーのアティフさんにももっとフルで頑張ってもらいたい。そのためにも増資も検討しています。現在資本金が250万円ですが、1,000万円に増資する予定です。

高田:2007年プラン、素晴らしいですね!

山口:もう絶対に頑張らないといけないので。なので、店舗の物件も自由が丘と代官山で調査をしている段階です。何か、ちびちび、なかなか勇気が出なかった2006年ですけど、2007年はもっと勇気を持って頑張る年にします。

高田:大きくはHPのリニューアルからはじまるんですね。モノを売るには、やはりサイトは重要なんですね。

山口:そうですね、ネットはとても重要なツールなんです。

高田:海外進出も検討しているとは、いいネットワークがあるということですね。日本のバック屋さんで海外進出しているところは意外にも全くないんですね。

山口:そうなんです。

高田:あとショップを持つことですね、いいですね! あちこちに置かれるバックではなく、一つの場所で、お客様と直接やりとりして、販売するバックたち。

山口:もうすごく楽しみです!

高田:これから挑戦することは大きいですね、でもワクワクしますね。

山口:はい、大きいんです。だから、とにかく頑張って、頑張って、2007年の冬には、体がボロボロになっていてもいいや!と思っているんですよ。

高田:いやいや、体だけは大事にしてください。心配しているマザーハウスのファンの方がたくさんいます!

では、最後にメッセージをいただきたいのですが。

現在キャリアで悩んでいる女性がたくさんいます。自分のやりたいことがみつけられなかったり、また何か勇気がなく一歩踏み出せずにいたり、動けずにいたりとか。そんな皆さんへ何かメッセージをいただけますか?

山口:話がちょっと戻ってしまいますが、私は小学校のときにいじめられ、中学校のときに非行に走りました。で、今こういう立場にいて常に思うことは、常識とか、固定観念とか、そんなものはどうでもいい、ということ。先入観というか、最初に思ったイメージというのは、どんなことであっても絶対にくつがえすことが可能だと思っています。一般的にこういうキャリアを積めばこうなるだろうな、という固定観念みたいなものは、自分で変えることができるはず。

私の周りでも私なんかより凄い人がたくさんいます。でも、その人達がチャレンジできないでいるのは、自分の中で既に結論が見えているようなことを言う。でも、そこの時点で、可能性を自分の中で消してしまっているのではないか、と思うんです。 そういう、「こうしたら、こうなる」なんて、絶対にない。とにかく自分でやってみないと何もわからない。

高田:ありがとうございます。そうですね、壁、って、他人が作っているものではなくて、実は自分で作ってしまっているもの。意識して自分自身で自分を解放してあげることも時には必要ですね。

具体的な経験をはじめ、その時の思いなど率直にお話いただき、本当にありがとうございました。今後の山口さんのご活躍を、そしてマザーハウスのご発展を心より願い応援しています。

【おわり】

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