
8名の働く「プロフェショナル・キャリアママ」にインタビュー
『一番重要なのは、あなたにその意志があるかどうかなのよ。』
高田:具体的にはどのようにリサーチされましたか?
秦:上司のパートナー、他コンサルティング会社の女性を紹介していただきました、子育てもしっかりしながら第一線で活躍している女性の皆さんです。他にも何人かの上司から他業界で活躍する人など、いろいろな方を紹介してもらいました。クライアントも紹介をして下さったり、力になってくださいました。
つわりで気持ち悪い時期でしたが、結局8人の方とコンタクトさせていただきました。お会いしに行ったり、食事しながら相談したり、あと電話でやり取りする方も。皆さん、とても親切にお話してくださって、育児も仕事も結構きちんと両立されていました。皆さん、それぞれ違ったやり方でしたが、とにかく「両立のやり方は色々あるんだ!」と思いました。
一番印象に残っているのは、当時マッキンゼーにお勤めの川本裕子さんからのお言葉でした。「まぁ、やり方はいろいろあるけど、一番大事なのは、あなたに意志があるかどうかなのよ。」と。「意志あるところに道あり」、というアドバイスをいただき、結構心にずしん!と響きました。もちろん私の答えはコンサルタントを続けていくこと、「辞める」という選択肢はありませんでした。大切なのは、自分がどうしたいのか、ということを改めて考えさせられました。
当時は8名の女性とのやりとりを参考にしながら、提案書を作成しました。各社の評価のやりかた、ワークシェアの取り組み内容、産休前後の仕事のやり方、復帰の仕方、など。
高田:8名の働くプロフェッショナル・キャリアママの生の声を聞けたことは、ノウハウだけではなく、精神面でも助かりますね。その後、その提案書を提出したんですか?
秦:私のカウンセラー担当のNパートナーから経営会議に提案していただき、そこでいろいろと議論されました。その結果、「何とかなるんじゃないか」ということでパートナー(役員)の皆さんにもご理解いただき、サポートしていただけることになりました!育児休暇はあまり長く取らないほうが職場復帰の際に無理なくスムースに戻れると聞いていたので、ソフトランディング、つまり無理せず最終的に完全復帰するまでは徐々に仕事のボリュームを増やしていくやり方にしました。
高田:ソフトランディングに関しては、自分で決めたこと?それとも経営会議で決まったこと?
秦:いえ、それは8名の女性に相談した際に、ソフトランディング方式を薦めてくださった方がいましたので、それを提案書でも盛り込みました。育児休暇に入る前は徐々にプロジェクトでの役割や仕事内容を押さえていきました。職場復帰した際もいきなりコンサルタントからの復活ではなく、今の会長のMさんの提案で戦略グループのKM(Knowledge Exchange/コンサルティングの事例や多くの資料を蓄積し共有するDBやチーム)の整備からスタートしました。
高田:「どうしよう……!」と不安だったが、8名の女性の体験談を聞き、「なんとかなるな!」に変わったんですね。
秦:そうですね。正直、まだそこまで思えなかった自分がいましたが、ちゃんとやっている人がいるんだ、ということがわかっただけでも少し先が見えてきたような気がしました。
高田:その8名の女性に出会えたことは大きかったですね。貴重なアドバイスをいただきましたね。
秦:はい!とにかく、アクセンチュアはじめ自分のまわりにはそういう人が少なかったので、検討する材料が何もなかった。とにかくどうしたらいいのか……という感じでしたので、前に進む大きなきっかけになりました。
働く「プロフェッショナル・キャリアママ」として
コンサルタントとしての職場復帰
高田:実際にコンサルタントとして復帰するまではどのくらいですか?
秦:KMで半年程仕事をし、その後コンサルタントして復活しました。
高田:時短で働いた期間はどのくらいですか?
秦:規則としては一応8時間中、5時間、6時間、7時間の3通りあります。まずは5時間、次に6時間、最後は7時間と、徐々に比率をあげていきました。
高田:そうやって、ソフトランディングしていったんですね。
秦:はい。実は去年の3月まで時短制度を活用していたんですよ。
高田:そんなに長くとっていたんですか? 2~3年だけだと思っていました。
秦:早く帰るとはいえ、実際には自宅で仕事はしていましたが、やはり育児の時期的にフレキシブルに働けたほうがいいという考えで、自分自身も、また一緒に働く人にとっても分かりやすいように活用しました。
まだパイロット導入なので、時短制度自体はまだ「小学校入学」まで伸びてはいないんですよ。
高田:現在では、子供が小学校に入学するまで時短制度を活用できる企業が増えてきましたよね。
秦:そうですね。実は、先ほどお話したWomen’s Initiativesの検討の中で、時短の延長や分割取得も計画されているんです。
高田:私が在籍中は男性パートナー(役員)のAさんも育児休暇をとられていましたし、あと数名の男性社員も育児休暇をとっていましたよね。今後ますます増えるといいですね。
秦:最近は結構増えてきたんです。先日Women’s Initiativeで調査したところ、去年だけでも20名、うち男性が7名も育児休暇を利用していました。2000人程度の組織と考えると、とても多いですよね。
