
これからやりたい私の夢!
独身時代に入院したことがきっかけだった
上杦:夢がありまして、この次にやる事業を考えているんです。
高田:えー、何ですか、ぜひ教えてください!
上杦:mamius Medic Center(マミウス・メディック・センター)をやりたいと思っているんです。mamiusをやりながら、二本柱でやりたいと思っているんですが、今老人に対する施設は多いですが、疲れちゃったお母さんとか、病み上がりの若者をケアする場所がまったくない。例えば、一人暮らしの女性、男性がばったり倒れて入院したりすることもある。手術することもあるかもしれない。でも、ご両親がいつもそばにいるとは限らない。ですから、病人扱いされないケアセンターみたいなものをつくりたいと思っています。施設に入るにはお金が発生するので、その分をMedic Centerで作業していただくんです。対価として労働で、宿泊や施設利用分をお支払いただく。もちろんできる範囲です。何日いてもいいんですが、最後は労働で払ってもらう。
高田:必ずしも病人とは限らないんですね。例えば、介護で疲れちゃった人とかですか?
上杦:そうです。あとは、子育てがきつくて、昼寝もできないから、数時間だけお願いします、というケースなんかも。きちんとしたマップがない状態ですが、とにかくやりたいんです。
高田:いいですね! 単に入るだけでなく、対価は労働としていただくというアイディアがいいですね。
上杦:病み上がりの状態のときや、体調が本調子でなくて心と身体のバランスが整うまでのステップとして、など。施設的には小規模で考えていますが、スペシャリストを必要とする分経費がかかる。億単位かかると思うので、大変なんですが・・。
高田:多くのスポンサーが必要ですね!
上杦:そうですね。最近、この事業を先に進めた方がいいのかな、なんて思ったりもしていますが。対価としての労働は、軽作業をお願いするつもりですのでmamius自体がないと成り立たないのです。実は既に場所の希望地があるんです!
高田:かなり具体的に考えていらっしゃるんですね。
上杦:ガンを克服した方のケアとかも視野に入れているんですが、とにかく素人なので、いろんなスペシャリストの方にお話しを聞いたり、自分でも勉強していかなくては、と思っています。
高田:ちょっとでも体や心を休められる、病院ではない空間ですね。
上杦:はい。平和な感じで、温かい、薬臭くない場所。
一人暮らしの独身女性が突然手術することになった時、術後の回復だって、誰かがそばにいてくれた方が絶対に治りも早かったりする。そういうのは大事だなーとつくづく思います。誰かが心配してくれる、誰かが見守ってくれている。見守るという行為は、誰かが共に存在を大切だと意識してくれているということ。大事なことです。
高田:そばにずっといなくても見守ってくれるというのは大きいですね。
上杦:はい。 全くの他人でもいいと思うんです。今の時代はその部分が足りないところだと思っています。元気に働いている人が一番心配。第一線で働いている人ほど大変なストレスだと思うんです。
高田:何かきっかけがあったんですか?
上杦:一人暮らしで入院した時にそう思ったんです。何でこんなにカツカツ働いているんだろう、両親がいない人が入院したら、誰か下着を持ってきてくれる人はいるのだろうか?とか。(笑) 何でこんなことを心配しなくてはいけない世の中なんだろう・・・・。
女性へのアドバイス
年齢は気にせず、やりたいことはどんどんやってみること!
高田:働く女性・働きたい女性へ何かアドバイスをいただけますか。
上杦:もしも、もう歳だしとか、もう遅いからとか、年齢がネックになっているのであれば、その考え方は取り払った方がいいですね。それで失敗したことがありましたから。
高田:いつ頃ですか?
上杦:25歳のときです。
高田:25歳にやらなかったこととは?
上杦:フランスに留学しようと思ったんですが、やめたんです。後から、「やっぱり行けばよかった!」と思いました。当時25歳から留学するのは遅いと思い込んでいました。「やっておけばよかった!」という経験があるから、やりたいことは今からでも何でもやろうと思っています。今はフランス語を習っていますが、チャンスがあれば語学留学に行こうかな、と思ったりしています。
最近の女性は「意識すること」が欠けている
上杦:私は最近の女性は「意識すること」が欠けていると思うんですよ。私はこれを選ぶ、私はこれを食べる、私はこれを着る、とか自分のことをちゃんと見て、意識して選んでいるのかなぁ?と思うんです。
高田:主観で選んでないということですかね?世の中の流行りものに流されていることが多いかもしれませんね、例えば「モテ系」とか。
上杦:まぁ、それも動物的でいいかもしれませんが・・・。(笑)
高田:日本ほど流行があり、女性が同じような服を着る国はないでしょうね。
上杦:そうですね。島国だけに不思議な現象です。。
毎年パリのエキシビションへも参加
ダイレクトに評価される環境は、厳しいけど居心地がよい
高田:ここ数年、年に2回海外の合同セレクションに出展しているようですね。海外に展開しているのはすごいですね。
上杦:日本だけでやっているのではどうしても型におさまったものになってしまう。もう少し幅を拡げてものづくりをしたいので、海外へも少しずつですが展開しています。売れる・売れないは別にして、評価の厳しい場所でチャレンジしたいので。
高田:厳しい場所での反応はいかがですか?
上杦:とてもダイレクトなんです、その辺日本と違いますね。海外だと、自分が信じる「いいもの」が売れる。ダイレクトに反応が見れる。そういう環境はとても居心地のいいものです。
高田:チャレンジャーですね! いくつになってもチャレンジングなのは、妥協せずに「いいものをつくりたい」という思いが強いからなんでしょうね。確かに日本だと「沢山売れるもの=いいもの」になっていますからね。
上杦:それは企業活動としては正しいと思います。私は、自分自身でコントロールできる範囲でやっていますから、規模は小さいですが追求する部分は妥協しなくて済む。こういうことなのだと思います。
高田:毎年行かれる海外の厳しい評価の世界では、大変なことはありませんか?例えば厳しい評価でめげてしまったりとか。
上杦:日本だと何も言われない。評価もされない。海外では、評価されるか否かのどちらか。評価されないときは無視されます。「興味ない、全く興味ない!」という感じで。 興味があるときはダイレクトな意見を言ってもらえたり、気に入れば買ってもらえる。あと、「あれっ・・・?!」ということはありますね。でも、へこむことはありません。ヨーロッパでは自己主張というか、強いものが好かれる。日本は調和が好かれる。あと、多少和風的なニュアンスが入ったものも好かれる。何度も展示会に参加して経験したことです。日本では全く売れないものが海外ではすごく売れたりする。全く違いますね。
高田:何度となく海外の展示会に参加して、経験からうみだされたものですね。
上杦:最初はわかりませんでした。日本で好評の商品を出展したけれど、全然売れなかった。これでは弱い、何かが弱いと思い、もっと自然で主張のある強いもの、あと自分で本当にこれはいいな、と自信のあるものだけを選んで発表するようにしました。
高田:上杦さんの場合は、働くというよりは、ずっとものづくりをしていたい、という思いが強いですね。
上杦:そうですね。生涯現役、とにかくつくっていたい。80過ぎまで、仕事しているときにころっと死ぬまで働いていたいですね。(笑)
高田:今日はmamiusブランドの素敵な服に囲まれて、上杦さんの布や服に対しての、そしてデザイナーとしてのこだわり、ものづくりに対する熱い思いをたっぷりおうかがいできました。お忙しい中本当にありがとうございました! mamiusだけでなく、これからの夢であるmamius Medic Center(マミウス・メディック・センター)の立ち上げ、ぜひ実現に向けて頑張ってください。私もいつかお世話になるかも・・。これからもどうぞよろしくおつき合いください! ありがとうございました。
(おわり)
